Simbion をつくっている話 — 人の声を、引き継げる知に変える
地域とメディアの現場をいくつも横断していると、同じ景色を何度も見ます。声は、そこらじゅうにあるのに、集まらない。
移住者のアンケート用紙はキャビネットに眠り、読者の本音は SNS のリプライに流れ、コミュニティのメンバーが何に困っているかは立ち話の中で消えていく。集めようとすると、今度は設問づくりと書き起こしの分析に時間が溶けて、調査の本数が増やせない。せっかく集めた声も、担当者の頭の中に入ったまま、異動でいなくなれば消えてしまう。
Simbion は、この「声が集まらない・活かせない・残らない」をひとつずつ外していくための道具です。
一周させる、を最初に決めた
つくるときに決めたのは、調査を一度きりで終わらせない、ということでした。聞く、集める、構造化する、示唆を出す、次の問いを立てる。この一周を回し続けられる形にする。
誰に何を聞くかを決めると、設問を自動で設計します。回答は指名と公募の2モードで集められて、集まった声はそのまま構造化されます。つまずき、未解決のこと、探しているもの、提供できるもの。バラバラの言葉が、扱える単位に整理されてインサイトレポートになる。
ここまでなら、よくあるリサーチツールと変わりません。Simbion でいちばん効かせたかったのは、その先です。
使うほど厚くなる
分析を重ねるほど、それがナレッジベースとして育っていく設計にしました。テーマやタグで過去の知見を横断して引き出せるので、「うちの顧客は何に困っているのか」「この町の人は何を求めているのか」に、貯めた声の総体で答えられる。
属人的だった顧客理解が、引き継げる組織の資産に変わる。これは、声を一度きりの調査票で終わらせてきた現場ほど効くと思っています。
効く場面
コミュニティ運営なら、困りごとと資源が一覧で見えるので、的確なマッチングと刺さる企画が打てる。プロダクトマネージャーなら、インタビュー設計から追い設問までのループで仮説を素早く検証できる。地域プロジェクトの担当なら、用紙に埋もれていた住民の声が、施策の根拠と説明責任に変わる。
どれも、「声を集めたが活かせない」が「声に基づいて動ける」に変わる、という同じ手応えに行き着きます。
FactSpot と並べて
Simbion は、記事の品質を上げる FactSpot と対になる道具として育てています。片方は出すものの質、もう片方は人の声の理解。別々でも効きますが、つなぐと一段強くなる。その掛け合わせの話は FactSpot と Simbion をつくっている話 にまとめました。
まずは無料で試せます。初回登録から3日間は Pro の全機能を使えるので、価値を確かめてから決められます。現場別の使い方は ユースケース に、入口は simbion.app に。
人の声を、流してしまわない。それだけのことを、ちゃんと道具にしたいと思っています。